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75歳以上のドライバーに高齢者マーク(もみじマーク)の表示を義務付けた改正道交法が今月から施行され、県内のお年寄りに戸惑いが広がっている。「運 転が下手だと烙(らく)印を押されたようだ」と反発する声、客が激減したタクシー…。県警は事故防止の切り札として理解を訴えているが、定着にはしばらく 時間がかかりそうだ。

 もみじマークは、周りの車が気をつける効果を狙い、1997年に道交法で制定された。今回は普通自動車のドライバーが義務化され、違反には行政処分の1点と反則金4000円が科される。周囲の車が幅寄せなどをした場合も罰せられる。

 鹿児島市内の無職男性(80)は1日、愛車にマークを付けた。運転は自信があり、数年前には選挙カーのドライバーを引き受けたことも。それだけに、マークは「大きな抵抗がある」と憤る。

 同市内の個人タクシーの男性運転手(75)は、マークをトランクにしまい込んでいる。試しに付けたら、売り上げが通常の半分に落ち込んだ。「マークを見て客が不安を感じたからに違いない。年寄りは廃業しろということか」と怒りをぶつける。

 こうした混乱の原因を「警察のPR不足」と分析するのは、同市内の量販店の男性店員(30)だ。マークは連日、200‐300枚が売り切れる。5月末から急に売れ始めたという。「つまり、それまで知られていなかったということ」と指摘する。

 県警によると、今年の県内の死亡事故26件(3日現在)中、65歳以上の運転手が引き起こしたのは10件。1年間は摘発を見送り、周知を徹底するが、「もみじマークは命を守る」と表示を呼び掛けている。

=2008/06/05付 西日本新聞朝刊=

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